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「ここ、本当に直せるの?」
「直すんだよ。また学校になるんだよ。あなたが小学生になる頃に綺麗になるから」
僕は声を失った。
二宮金次郎の像も声を失った。
プールは喜んでいる。
僕ら、また子供たちを迎え入れられるんだ!
「これから、町のみんなで直すのよ。校舎もプールも二宮金次郎の像も。町のみんなが望んでいたことだからね」
僕らの長い夏休みはもうすぐ終わる。
それを知ったのは夏の暑い日。
夏休みの時季だ。
みんな、僕らを忘れていなかった。
君たちが僕の中で沢山言った言葉を僕も言うよ。
ありがとう。
了
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