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「ふぅ、ここどこだ?」
だんだんと周りの状況が分かるようになってきた。いやー、一言で言うとテンプレ、だな。見たところここは王城の中っぽいし、多分中世のヨーロッパってとこかな。俺達を召喚した人達もいるな……クラスメイトはがやがや騒いでいる。お、晶だ。
「おーい晶、どうだ?なんか謎の部屋とかに一回召喚されたか?」
「お、巧じゃん。いや、お前なにいってんだ?…まさかお前こことは別に一回召喚されたのか?」
「ああ、そうなんだよな~。よく分かんなかったけどな。」
見たところ周りでもそういった話はしてないな……もしかしてあの部屋に呼ばれたの俺だけか?
「へー、まあそんなことよりも巧、なんか体が軽くなったような気がしないか?」
「あ、やっぱ晶もそう感じてたか。今なら天翔○閃も出来そうな気がするな~。」
「それなw…おっ、話が始まるみたいだぞ。さて、ここまではテンプレだが…王女はビッチかな?」
あ、王女が話し始めた。
「私はリエラ・アステリア、この国、アステリア王国の第二王女です。では私から今回何故あなた方を召喚させていただいたのかを説明します。」
「今、この国は危機にさらされているのです。あなた方にはこの危機の元凶である魔王を倒してほしいのです。勿論あなた方の生活はこちらが保証させていただきます。どうか、魔王を討伐していただけないでしょうか?」
へぇ~、全く知らない言語なのにまるで日本語のようにわかる。…これが異世界クオリティか。因みにクラスメイトは王女の顔に見とれていてぼーっとしていたりいきなりすぎて混乱していたりしている。
「王女さん、俺達は平和な世界から来た非力な奴等だぞ。いったいどうすればいいんだ?それと、もとの世界には帰れるのか?」
モブαが言った。
「ああ、そのことでしたら『ステータス』と唱えてください。勇者様方は例外なく強い力を持っているので非力ではないと思います。後で我々がステータスに関して少し記録を行います。戦闘経験などは訓練で積んでいただきたいと思っています。そして帰りかたですが……まだ分かりません。」
やっぱりな。帰れないよな、そりゃ。でもみんな帰れないことに対してあんまショックを受けてないな…それにしてもステータス、か。みんななもう確認し始めているな。
「巧!後で見せ合おうぜ!」
「おっけー」
よし、確認するか。
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