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「あんた、ラウラさんだよね。ありがとう。俺、なんて言ったらいいか」
「いいってことよ!」
ラウラが胸を反らして言った。小柄なのに豊かな胸が突き出て、エンリコは赤くなる。
とうとうエンリコは我慢できなくて、言ってしまった。
「今すぐ店辞めろ、いや辞めてくれ。詳しくは言えないが危険なんだ」
「急に何言い出すの?」
エンリコは被っていた帽子をむしり取り、地団駄を踏む。ラウラは珍獣でも見るような目つきでエンリコを見て、笑って言った。
「辞めたりしたら次の仕事なんて見つからないよ……辞められないよ」
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