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とうとうその日がやって来た。
なんてことないレストラン、町の小さなレストランの前に、肉屋の親分が大きなキャデラックで乗りつけた。
店内から、ジョルジォが頷く。
エンリコは近くの公衆電話から署に電話した後、大急ぎで店の裏手に走った。
裏口には既に、マスターと調理場専門の年配の男性が出て来ていた。
「ジョルジォとラウラは?」
「ジョルジォは私の代わりに残っているんだ。ラウラは……」
マスターは青い顔をして言った。
「お使いに行ってるんだ。どうしよう、こんな日に限って。今ここに帰って来ちまったらどうしよう!」
「なんてこった!」
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