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ジョルジォは彫刻のような美しい男だし、頭も良く、何をやってもサマになる。
生まれつき持っているものが違いすぎる、神様は不公平だよな。
エンリコは首からぶら下げた十字架を弄び、もう一度溜息をついた。
(わかるんだよ、不器用で役立たずの俺だけど、人の心は手に取るようにわかる。あの女の子、ラウラは間違いなくジョルジォの事が気になってるんだ)
エンリコがぼんやり店の方を眺めていると、コツコツと助手席側の窓を叩く音がする。驚いたエンリコはホルターの銃をまさぐった。
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