ジェイクのお仕事

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ジェイクのお仕事

 翌日、ドラールさんにまた来ることを約束して、二人は乗合馬車で次の目的地へと向かった。  王都へと戻るその道中にある広大なブドウ畑といくつかの家。その中でも一番大きな屋敷を目指していた。 「ブドウ畑だけど、ドラールさんの所とちょっと違う」  村の入口で馬車を降りて屋敷への道を歩いているレイバンの問いに、ジェイクは頷いた。 「ワイン用のブドウだ。ドラールさんもワイン用を作ってはいるが、メインは果物としてのブドウだからな」 「違うの?」 「品種がな」 「へぇ」  知らなかった。  背の低いブドウの木々を見ながら進む長閑な田舎道。その先に建つ屋敷は、人の声が溢れていた。  この辺はワインを作るシャトーが集まっている。といっても、ワインを作っているのはこれから行く屋敷の他数カ所。一番大きいのがあの屋敷だ。  多くの農夫がブドウの収穫をし、ワイン仕込みの準備をしている様子を横目に見ながらレイバン達はその中の一人に声をかけた。 「リデールさん!」  数人の農夫と話し込んでいた人は、ジェイクを見ると温厚そうな目尻を更に下げた。 「これは! ようこそいらっしゃいました、騎士様」     
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