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ベッドの縁に腰を下ろし、弾力を確かめる。なかなかに心地よい感じだ。
ジェイクが隣りに腰を下ろし、ピッタリと抱き寄せてくる。体の隅々を確かめるような、少し不器用な手つき。それが少しもどかしくて笑ってしまった。
「もう温かいでしょ?」
言えばビクリと震えている。レイバンは苦笑して、そっと伸び上がってキスをした。ゆっくりと触れる、深くはないキス。胸の中をそっと満たすようなものだ。
「ジェイさん、もう怖がらないでよ」
「悪い……」
「俺、ここにいるんだから」
「……分かっている」
言いながらも引き寄せる手。胸に耳を押し当て、そっと鼓動を聞いている。落ち着いて、温かくなる。
「そんなに不安なら、ジェイさんが確かめてよ」
「え?」
「俺の事、欲しくない?」
少し強引だったかもしれない。けれど、今押し切らないとこのまま終わってしまいそうだった。もう一ヶ月以上、ジェイクに触れられていないのだ。
体を離して、上の服を脱ぐ。上半身裸で迫れば、ジェイクはほんの少し眉を寄せる。
「その顔止めてよ」
「傷、増えたな」
「そのうち消える。ランバートやファウスト様みたいな深傷じゃないんだから」
チェスターの傷も跡が残るらしい。でも、レイバンのは大丈夫。褐色の肌だから目立つけれど、これもすぐに消える。
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