第2章 俺と攻略対象者と、時々悪役令嬢

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庭に出ると椅子やテーブルがもう準備され、メイドによって母様が連れられて来るところだッた。 仕事早いな、セルバさんは出来る執事だ。 「レイ君も一緒に作ったんだって? 楽しみだな♪」 「はい。でも僕はあまり上手く出来なくて……リューはまだ6歳なのにすごかったです」 「いえ、そんなことありません。兄様は初めてなのにすぐ出来るようになってました。とっても器用です」 兄様は謙遜したが、初めてであそこまで出来るようになったら上出来だ。 俺と違って本当に9歳児なのだし、俺と比べちゃダメだと思う。 「リュー君は私の天使だからね~ぇ」 「はい僕の天使はすごいです」 あれ? 今度は母様との間に火花が。 最近この火花をよく見る気がする。 「ケーキに合わせて紅茶もどうぞ」 セルバさんがそんなピリピリした空気を裂くように、紅茶を給仕してくれた。 やっぱりセルバさん出来る執事だ! 「せっかくですし冷めない内に飲みましょう!」 「はぁーい! いただきまーす!!」 俺達は食べ始めた。 「おぉー!! 流石リュー君っ! おいしぃ~♪」 「本当だ……すごい美味しい!」 ケーキは中々いい出来で美味しかった。 母様や兄様も喜んでくれたようでよかった。 「母様落ち着いて食べてください、まだ沢山ありますから」 「はーい!」 最初どうなることかとヒヤヒヤしたが、お茶会は穏やかな時間が流れた。 ……途中また母様と兄様で俺の取り合いか起こったが。 何だか微妙な気分だ。
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