アルバイトの面接と生徒たちとの出会い②

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 どんどん話がややこしくなっている。私が能力持ちだとは初めて聞いた。もし、私が能力を持っているとしたら、どんなすごい能力を持っているのだろうか。      想像してみた。攻撃系ではないだろう。炎も雷も氷も出せたことはない。となると、回復系か精神系の能力か。人より回復が少し早いような気がするが、それはただ単に健康だからという理由である気がする。  精神系というと、他人を操ることができる能力か。そんな高度な技を持っていたら、もっと人生楽に生きていけた気がする。それとも、他人の心が読める能力か。これはとても便利そうだ。他には何があるだろうか。欲しい能力といえば、瞬間移動はあったら移動が楽でよい。未来予知なんかもあれば何かと役に立つと思う。    とはいっても、そんな能力やはり私には存在していない。現に今までの人生で特殊能力が発動したことなんてない。そんな特殊能力が備わっていたら、私の人生はもっと違うものになっているに違いない。  私には未来予知が備わっている気がしないでもない。私が予想したとおりに物事が運ぶことがよくある。予知というより、こうなると思うということが実現する。今回の大学でのあの2人との出会いももしかしたら私が予想していた結果かもしれない。バイトもそうだ。よくわからない能力者たちが通う塾に私が採用されたのも予想していた結果なのかもしれない。
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