アルバイトの面接と生徒たちとの出会い②

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「そんなに自分のことを話して大丈夫ですか。もし、万が一私が能力を発動して瀧さんを従わせるということを考えなかったのですか。」    そうだ。もし仮に私に特殊能力が存在して、真の力を発揮したら、瀧さんを操ることができるかもしれない。もし私が他人を操る能力を持っていた場合だが。それ以外でも攻撃系の能力を発動させることで瀧さんに危害を加えることもできるはずだ。    ただし、瀧さんがこうして普通に話しているということは、私の能力は瀧さんに特に被害が及ぶ能力ではないということだ。あくまで能力者という存在がこの世にいるという設定で、私もその一人ならばという仮定の話ではある。 「心配には及びません。これでも仕事上、たくさんの能力者にあってきました。能力者でも負けるつもりはありませんよ。」  それに私にはまだまだ生徒を集めることが必要ですから、能力者に負けていられないのですよ。  小さくつぶやかれた言葉は私の耳には届かなかった。 「それに私の能力は相手が能力者だとわかるというよりも、相手の記憶も読むことで能力者であるかわかるということですし。相手の能力がわかり、弱点などもわかれば、どうとでもできるので負けることはないのですよ。」  何かとんでもないことを言っているが、この言葉はきかなかったことにしよう。 「さて、いろいろ幽霊や能力者について話してきましたが、理解いただけたでしょうか。理解いただけたと思うので、ぜひ私と一緒にバイトをしてくれる気になりましたよね。ここまで話したのにまさか断るという選択肢があるとは思っていませんよね。そんな非常識な真似を朔夜さんがするとも思えませんが。」  
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