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「わかりました。ここで働きます。これからよろしくお願いします。」
「ありがとうございます。あなたには一般人と幽霊たち両方の勉強を見ていただこうと思っています。」
それでも私はわくわくの気持ちの方に身を任せることにした。何度も言っているが、人生なるようになれだ。面接は無事に終わり、今後、バイトに入れる曜日や時間帯を話し、給料などの必要事項を再度確認し、契約書にサインした。
平穏で普通の生活をしたいと思っていたが、それは到底無理な大学生活であるでもしかし、刺激に満ちた生活も悪くない。
こうして、私の塾の面接は無事に終了し、バイトも決まったのだった。
塾を出ると、雨はやんでいて、塾の中から見た通り青空が広がっていた。そして、運のよいことに空には虹がかかっていた。七色にはっきりと見えて、とてもきれいだった。なんだか得した気分になって私は家に帰った。
そういえば、塾にいた生徒はどんな能力を持っていたのだろうか。能力者だとしたら、頭にケモミミ、お尻に尻尾のようなものが見えていたので、身体能力が獣のように高いのだろうか。どんな能力を持った生徒がいるか、想像するだけでわくわくする。これはいいバイトを見つけた。来週からバイトが始まる。楽しみで待ちきれない。
いいバイトとは程遠い気がするが、それでもバイトが決まったのでいいバイトと決め込むことにしよう。
家に帰って、スマホを確認すると、西園寺さんからメッセージが届いていた。
「用事が済んだから、もうすぐ雨は止むと思うよ。」
「ではまた来週、学校で会おうね。」
出かける前は雨に気を付けてと言っていたのに、今度は雨が止むから大丈夫と言っている。彼女は気象予報士にでもなった気分でいるのだろうか。まあ、変な人だとは思っているので、これくらいの言動なら気にしないことにしよう。
私はそのまま気にすることなく、自分の部屋に戻り、今後の大学生活に思いをはせながら、漫画を読んだり、ベッドでゴロゴロしたりして、まったりと過ごした。日曜日も同様に過ごし、しっかりと休みを取ったのであった。
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