見当たり捜査

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 【見あたり】  その歴史は1978年、大阪府警を起源とし各都道府県へ広がり、犯罪捜査に貢献してきた。  この覆面捜査方法は、2000年以降に入ると、警視庁にも専門部署が設けられるようになり、その重要性が認められる。  その捜査方法とは、指名手配となった犯人の当時の顔写真を記憶し、読み取った特徴と街を通り過ぎる人々と照らし合わせるというものだ。  時間も手間もかかる。  勿論、何年も、何十年も要する為、犯人は老いて顔付きが変わったり、整形手術で顔自体を変えている場合がある。  難しい捜査だ。  しかし、どんなに容姿が変わろうと人の顔は、目や鼻、耳の形など、そうそう変わることのない部位がある。  見あたり専門の捜査員は、そういった特徴を見逃さず、例え何十年時が立とうと、犯罪者を見つけ出し追い詰める。  近年、顔認証システムや多方面に特化した人工知能の登場により、見あたり捜査の存在は危ぶまれるものの、培って来た技術や知恵、功績は高い定評があり今だ、警察機構に置いて重宝されている。  そして、見あたり専門の刑事が減りつつある現在。  先人達は、後継者の育成に力を注いでいた。
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