[近未来]への旅立ち

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 やがて警察や消防が駆けつけ、捜査が開始されたことで、私は部屋から追い出された。  しかしその後、私が時輪氏の知り合いであると云うことが管理人から漏れ、事情聴取を受けた折り、ある程度の捜査状況は教えて貰った。  それによると、爆発の原因は不明……  ガスも検出されず、そも、火災も発生していない……  原因となり得る電化製品もなく、ノートパソコンはこの爆発より前に、既に壊れていたらしいとのことだ。  当然、時輪氏の消息もまた、不明のままである。 「彼が消息を絶つような覚えは、何かありますか?」  そう問われたとき、私は何も答えられなかった。  とても、「10秒先の近未来にいる彼女に逢いに行った」などと言えるわけがなかった。
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