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午前中、土曜も診察している整形外科に行き、ぎっくり腰だと診断された。
医者には、出来るだけ普段通りの生活をした方が治りが早いと、コルセットを出されたが、まだ動ける程度に痛みが引いていない為、今日の所はベッドで過ごしている。
「最近知ったんですが、父、腰をやり易いみたいですね。
ぎっくりは暫くかかりそう…」
「ああ、医者も言っていましたよ。
細身の長身だと腰の位置が高くなるので、骨格的に腰を痛めやすいんだとか。
萼さん、外国人体型ですしね…」
「そうなんです?」
「ぇ。」
「私、父とは幼い頃に離れてしまいましたし…
同じ職場になってからは長いですけれど、どんな体型かまでは流石に知らないので…。
ツユリさん、いつも見てるの?」
「………、…」
特別気まずい事は無い筈なのだが、うっかり言い淀んでしまい、サキさんにニヤニヤと怪しげな笑みを浮かべられてしまった。
「ツユリさんと父は、恋人ではないんですか?
私特に反対しませんけれど。」
「ち、違います…。
それ、何度も訊ねられた気がしますけれど、本当に違います。」
「なぁんだ。残念。」
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