stir

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「へぇ、故郷に連れ帰ってお嫁さんにでもするのかい鋼巨サン」 「まさか」  そこで言葉を切った。やがて金勘定を終えた劉は俺が渡したのと同じ柄のセカンドバッグを差し出してきた。  中を確認すると五センチ四方にラッピングされたブツが詰まっていた。 「しかし上手い事考えるね、音楽で若い女の子を引っ?けて薬漬けにして売り飛ばすサイドビジネス。派手な浮き名が音楽の宣伝にもなっているから一石二鳥」 「売り飛ばすなんて人聞きが悪いな、シェアリングって言って欲しいな」 「フフフ、知ってるヨ。あなたみたいな人、女衒って言う」 「古い言葉知ってるな。で、どうだ劉俺様の超絶テクを聞いてくか?」 「いや、折角だけど遠慮するネ。この後急いでいるノ」  そう言うと劉はトイレの個室に駆け込むと便器を足場に換気用の窓から外へと身を捻じ込んだ。  思わず呆気にとられてしまった。 「急いでるって……、あいつラリってるのか?」  商品に手を出す馬鹿じゃあないと思っていたが、ブツの品質は大丈夫だろうか。  が、今更気にしても仕方がない。それよりも今日のイベントにも来るであろう少女に想いを馳せた。     
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