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プリントを解き始めて数分、全く手が動かない。
問題が難しすぎる。それにめちゃくちゃ問題数あるんだけど。
朝香先生鬼畜すぎ……。
全然終わる気配がない。
「おい馬鹿、終わったか」
上条マジこの野郎…。
馬鹿って呼んでくんのやめろ。それにすごい眼力で睨んでくるし。優しさってものがないのか?
「……終わんない、です」
「あ? 俺そろそろ生徒会室行くんだが?」
「ままま、待って教科書!」
教科書見ながら四苦八苦でここまで来たのに、ここで教科書と別れたら終わらないって絶対!
上条はいなくなってもいいけど教科書はいなくならないで!
でも上条に教科書かりたら返しに行かなきゃいけないと思うと嫌だから上条もできればここにいてほしい……
そんな俺に呆れたのか、上条はため息をついた。
「はぁ……何がそんなにわかんねぇんだよ。簡単だろ」
「簡単じゃない……難しい……なんかこの、分数が並んでる数列とか……」
「ああ、これは──」
別に頼んでもないのに解説してくれる上条。
いや、ありがたいとは思うんだけど、その好意。
でも説明下手すぎないか?擬声語ばっか。
分かるわけない。
と、なると思っていたのに。
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