11月 教科書忘れた

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「みなと、昨日教科書見せてもらったから、そのお礼だって」 「別に、あれくらい……」 「みなとのご飯、美味しいよ」 「……いや、俺は」 「美味しいよ?」 「…………はぁ、わかった」 みーくんが言うように、昨日教科書見せてもらったし、それに勉強も教わったし、そのお礼に何が出来るかなって考えたし。 俺が出来ることなんて全然無いから、めっちゃ迷ったし。 で、結局思いついたのが、みーくんがいつも褒めてくれる料理くらいしかないかなぁって。 なんとなく、残るものはあげたくなかったし。 食べ物はすぐ無くなるから。 上条が、少しだけ席を動き、こっちに来た。 なんだか3人でご飯食べてるような構図。 「はい、あげる。美味しい」 「……さっきからそればかりだな、お前」 「だって美味しいし」 みーくんが上条に適当なおかずを差し出す。 上条も渋々といったように受け取る。 あ、なんかドキドキする。 上条無駄に舌肥えてそうだからなんか嫌~~~!!! 実はお箸もちゃんと用意していたので、それをみーくんが上条に渡して上条が一口、食べた。 な、なんで俺、こんな緊張してるんだろう。
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