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「それで、何からやるんだ」
「えっと………数II、微分……」
「わかった」
本当に、放課後に上条が部屋に来てしまった……。
みーくんはまだ部活で居ない。
そう、上条と二人っきり………え、何この状況…。
結局上条は昼休みの後も授業には出なかったが、7時間目が終わったあと、急に教室にやってきてそのまま一緒に寮まで歩いてきてしまった。
すごく注目浴びた……消えたかった……
寮の部屋に着いて上条を部屋に上げて、みーくんとの共有スペースのローテーブルの脇のソファに上条を座らせ、とりあえずお茶だけ用意した。
上条の隣に座るべきか、向かいに座るべきか悩んでいると上条が、
「向かいはやりにくい、お前はここだ」
と言われてしまったので渋々隣に、なるべく距離を開けて座った。
いや、上条に密着とか無理だし!嫌だし!気持ち悪いやつだって思われそうだし!
そして冒頭のセリフ。
鞄から数IIの教科書とノートとルーズリーフを取り出して上条の教えを乞う。
前に擬音だらけの解説をされたのも数IIだったから不安だったけど、前の半分も擬音は無くなってて、分かりやすくなってた。
上条……成長してる…!?
上条のくせに………
「今の、理解出来たか?」
「う、うん…なんとか…」
「じゃあ練習問題、自力で解いてみろ」
「……わかった」
え、えーっと、3次関数の接線を求めるから……
まずは3次関数を微分して、接点の座標が分かってるからx座標を微分した式に代入して…
「こ、これが…接線の、傾き?」
「そうだ」
えっとそしたら切片だけが分からない式が出来たから…
このxとyに接点の座標を代入して……
「で、出来た…?」
「ああ」
やった……微分の問題とけた…!!
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