11月 教科書忘れた

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「その調子でどんどん解けば慣れるだろ」 「わ、わかった……」 ちょっと嬉しくなって他の問題もやる気出てきた…! 問題解けるようになるって楽しい。 みーくんに教えてもらってた時もそうだったけど、勉強ってできるようになったとき嬉しいから頑張れる。 それにみーくんは、褒めてくれたし! 頑張ったね、湊。ってみーくんはいつも言ってくれたし…… 「……お前、上達早いな」 「…は?」 「解き方覚えても、普通すぐにスラスラ解けるようにはならないだろ。だからお前は上達が早いなって思っただけだ」 「……え」 な、なに……? 俺は今……褒められて、る? 料理じゃなく、勉強で……? 常に学年1位の孤高の王様に…? えっ、なっ、なっ、なっ、なにそれ…!? か、か、上条なんかに褒められても別に…! う、嬉しいとかあるわけないし! みーくん以外の人に褒められても嬉しいわけないし…! しかもあの上条って…… 「……は?おい、どうした?」 「……な、…ちが……」 「顔…赤いぞお前」 「うっ、う、嬉しくないからな!」 「は?何言ってんだお前」 「か、上条なんかに褒められても嬉しくないからー!」 う、嬉しくない! ふわふわした気持ちになんかなってないー!!
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