11月 教科書忘れた

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炊けてたご飯をよそって、シチューを盛って、サラダを用意する。 あと冷蔵庫からドレッシングとキムチとお茶出して、 お箸とコップも持って机に運ぼうとして、 ちょっと荷物がいっぱいでよろけてたら上条に全部ひったくられた。 む、無言でひったくるな!もう! 「みなと、いただきます」 「…いただきます」 「い、いただきます」 3人でご飯を食べ始めると無言の時間が流れる。 うぅ…なんか気まずい… 「みなと、美味しいよ」 「みーくん……ありがとぉ」 みーくんにそう言ってもらえるのが、やっぱり1番嬉しいなぁ えへへ 「みなと、おかわり」 「はぁい」 みーくんはいつも沢山食べてくれるからすごく嬉しい。 んふふ、みーくん大好きだなぁ 大盛り入れてあげようっと。 みーくんの器を持ってキッチンの方に向かった。 「上条はいいの?」 「は?いや、俺は…」 「みなとのご飯美味しいでしょ。沢山食べないと損だよ」 「損ってな…お前……」 「みなと普段よりも量作ってたし、余っちゃうから」 「………」 「俺が言ってあげる」 「………は?」 大盛りに盛って戻れば、みーくんと上条がなんか話してた。 ……やっぱり2人は、仲良いのかな…? クラスも中学から一緒だし…結構話してたのかな? 「はい、みーくんどうぞ」 「ありがとうみなと。上条もおかわり欲しいって」 「え…か、上条も?」 か、上条がおかわり……してくれる、の? それって美味しかったってこと? また食べたいって思ってくれたってことだよね… あの、上条が……… 「ね、美味しいよね、みなとのご飯」 「…ああ、そうだな…美味い」 上条が……美味しいって言ってくれた…… 「あ…ありが、と…」 う、嬉しくなんて……えへへ
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