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勉強してからどれくらい時間たったんだろう。
だいぶ疲れたなぁと思って顔を上げたら、もう10時近くだった。
「も、もうこんな時間だけど…上条、帰らなくて平気?」
「あ、ああ…そうだな」
忘れてたけど上条、生徒会長だし、生徒会の仕事とかあるだろうし…
ああ、だからあんまり教室来ないのかな?仕事が忙しい、とか?
あ、そういえば昼間に生徒会の仕事があるって言ってたな
「みなとはもう満足?上条に教えてもらうことない?」
「い、や……まだ、たくさん…」
「おれも教えてもらいたいことある」
あ、みーくんも上条に聞きたいことあるんだ…!
じゃあまた上条には来てもらわないと…みーくんのために
「か、上条…また来てくれる…?」
「…は?」
「そ、そのぉ…ちゃ、ちゃんとお礼は毎回するから!また、来てほしい…だ、ダメ…?」
お、お願い、上条…!!
「…………っ、お、まえは…ったく」
「え、な、なに…?」
「…別に、いつでもいい。ここに来ることくらい」
「え、ほんと?」
上条が…優しい…!
すごい、奇跡だ!
いや…今日一日は結構優しかった…?気がする。
上条って意外と本当は優しいのかな?
でもじゃあなんで孤高の王様なんて呼ばれるんだろう…
友達いないのか?
「じゃあ毎日来て」
「……は?」
「み、みーくん!?」
「いつわかんない問題できてもいいし。みなとのご飯美味しいもん」
「……わかった」
「えっ、いいの!」
「別に…美味いもの食べれるしな」
美味いもの………って、えっ、ご飯のこと?
そ、そんな風に言ってくれるなんて…
うっ、気持ちがふわふわしちゃう………
「じゃあまた明日もよろしく」
「ああ」
みーくんがばいばいって手振ってるのに返さずに上条のやつは帰っていった。
せっかくみーくんが手振ってくれたのに!あいつ!
……でもなんか、今日疲れててあんま怒る気しないなぁ
「……明日のお弁当の用意して、俺も寝よっかなぁ」
「手伝う」
「ありがとぉ、みーくん」
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