パラグラフ

　ひと昔前の、どこかの私立大学のラジオＣＭに、こんな内容のものがあった。受験生にクリスマスなんて関係ない。けれど目を閉じたら頑張っている自分の姿が浮かんでくる、そしてその果てに、希望に満ちて光り輝く自分の姿が見えてくる。それがやがて自分の手元に転がってくるクリスマスプレゼントなのだ…と。

　当時のわたしは中学生で、はあ、そんなもんですか…なんて呑気に考えていたわけだけれど、いま自分が大学受験という大きな冬山登山に挑まんとしている状況でそれを聴いたなら、ラジオを叩き壊していてもおかしくない。基本的にプロセスはともかくとして、結果が伴っていればそれでいいと考えるタイプの人間であるからこそ、なおさら腹立たしく思えてくる。