監督の思い

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オリンピックが開幕されると、私は4年前と同じように緊張感とオリンピック独特のプレッシャーを感じていた。 オリンピック開幕前に、監督から話があった。 「この4年間、やるべきことは全てやりつくしたと思っています。  皆さんは、金メダルを狙えるだけの力を持っていると思います。」 監督は、選手皆の顔を見渡してから話し始めた。 「皆さんにお願いしたいことが2点あります。  1点目は、ミスを恐れずに全力でプレーしてください。  全力でプレーしてミスをしてしまっても、そのことは忘れて次のプレーに集中してください。  2点目は、選手の間でミスを責めないことです。  別の選手がミスをしてしまったら、自分がフォローしてください。  ミスをしてしまった選手の背中を押してあげてください。  私はコートの外にいて、皆さんを助けることができません。  選手の皆さんの間で、助け合って全力で戦ってください。」 この話しを聞いた選手は全員、 「はい」 という元気な返事をした。 他の選手も緊張しているようだったけれど、皆で頑張ろうという気持ちで満ち溢れていた。
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