17257人が本棚に入れています
本棚に追加
/413ページ
「莉桜!」
「柊。久しぶり。」
「やだもう。相変わらず可愛いわね!」
「……………」
「音羽。ご挨拶は?」
「…お姉ちゃんに触れるな。メス豚め。」
「あん!憎たらしい子ね!」
「もう音羽。…そんな態度じゃ、お姉ちゃん悲しくなっちゃうよ?泣いちゃうよ?」
「…!……こんにちは。」
「…プッ!あははは!いつになってもぶれないね!このシスコン!」
「柊ちゃん!からかっちゃダメ!もう。」
ある日曜日。
久しぶりに集まろうと呼び掛けたこの人は井上柊。
大学で友達になったうちの一人だ。
私は長峰莉桜。
大学を卒業してすぐに結婚した。
音羽は三つ下の妹。
「他のメンバーはまだ?」
「あ、今LINEあって、全員駅で鉢合わせたって。一緒に来るみたい。」
「おーい!莉桜!柊!」
「あ、来た来た!」
駅方面から小さな集団が笑顔で手を振っている。
最初のコメントを投稿しよう!