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そんな時、SNSで佐田くんがアップしていた。大学時代に手掛けていた短編映画の、機内上映が決まったとのこと。飛行機で観れるって、文字通り彼の夢は、海を越えてった。
「あきは、書かないの?書かなきゃ始まらないよ?」
いつか、佐田くんに言われた。この一言が、ずっと私の中にあった。佐田くんのことをふと思い出すたび、自分の夢を想い出す。
それだけを追い続けるわけにはいかない、そんな勇気もない、でもだからこそ。この想いは、ずっと宝物であり続ける。
「お待たせ。何ニヤニヤしてるの?」
「え?あ、思い出し笑い、、かな。」
「まださっきの映画に浸ってたの?」
立ち上がって、手を引いた。
「ちょっと、本屋に寄っていい?」
将来の夢はなんですか?
小説家になること。
今では誰にも言えない、私と、あの頃の彼とだけのキラキラした宝物。
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