日常※

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日常※

それから新婚旅行とは程遠い日々を7日間過ごした。彼の暴力的な一面は変わることなく、毎日が苦痛と羞恥、痣と擦り傷の連続だった。帰国するときには現地で彼が買ってきた長袖長ズボン、襟元はショールで隠さないとならないほど全身が傷痕だらけだった。 成田空港に降り立った瞬間、私は覚醒したように彼に告げた。 「別れましょう。もう無理だわ」 すると彼は眉をピクピクさせてスマホの画面を私の前に差し出した。 「ふざけたこと言ってるとこれをネットにばらまくぞ、今すぐに。情けで顔にモザイクはかけてやってもいいが、別れるというならモザイクなしだ。そして、新婚旅行中に他の男とSMプレイに耽るふしだらな新妻としてウワサを流してやる。俺は被害者だ。誰が信じる?俺のように物腰柔らかな優しい男がこんなことをするはずがない。気の強い新妻が夫をほったらかして新婚旅行先で浮気した。誰もがそう思うだろうな。普段の生活態度って大切だよ。お前みたいな気の強い女は性に奔放に見えるんだよ。」 いつの間にか撮られた写メの数々、リベンジポルノの準備までしていた彼の用意周到さに私は愕然として前言撤回した。 「別れたいって言わないから消して」     
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