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第一章「君の世界」
西暦2030年 人間は一つの進化を遂げた。
それは幻想的な力としておとぎ話程度でしか人々に認知されていなかった『魔法』と呼ばれるもの。
当時は世界に五人と僅かにしか発現者はおらず、人類の驚異的進化に多くの科学者達はその研究・解明の為に余生を費やす者ばかり。
しかし現代科学では何が原因でその力を発現されたかは解明されず、刻々と時間が過ぎて行き十年の歳月が過ぎればもはや現代科学はあまりにも無意味な物となっていた。
時代は魔法が主流、人類が魔法を扱えるようになったのは発現から五年であるが今では誰しもが扱える幻想力となっていた。
しかしそれは時に人間の欲を満たす為の道具となって人間同士による争い事もまた減少する事はなく増えるばかりだ。
各国は自分達を守るべく魔法を兵器化させる事も厭わなかった。
その為に人間を実験台に魔法の進化の為にと犠牲を止む無しと非人道的な行為にも躊躇わなかった。
それは自分達を守る為であってもしてはならない矛盾した行為だと、研究者達は語る。
人間は進化してもその人道に反する行いや過ちは結局として繰り返す。
故に疑問を抱く人間は必ずしもいたであろう。
何故人間は魔法などという力を得たのだろう……と。
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