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俺は日記を閉じた。
誰かが机の上に忘れていったノート。表紙には日記としか書かれておらず、誰のものかもわからなかった。だから少しだけ見て、誰の所有物なのかを確かめるだけ確かめようと覗いたのだ。……いや、言い訳はすまい、他人の日記に興味があった。だからこうして大半読んでしまった。
内容は、恐ろしいものだった。まるでストーカーのごとく細部まで行動を把握している。何もかも『玲香様』のことを分かっているかの調子で書き連ねられた日記。読み終えてから、後悔と罪悪感が吹き出してきた。
元の場所に戻して、忘れよう。俺は日記を机の上に置こうとして――
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