2 天分

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 意識を集中して水晶玉を覗くと、その中心が微かに輝いた。  どうして習ってもいない水晶玉占いができるのか、どうしてそこからメッセージが送られてくるのかは謎だ。  しかし全ては、あの日から始まったのだ。あの日、新しく授かったこの顔で先生の水晶玉を覗いた瞬間に、突き動かされるような強い波動を感じ、私は悟った。  ――私の跡を継ぎなさい。  水晶玉が言葉なく語ったのは、先生からのメッセージだった。
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