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「ねぇ、実遥ってさ、今畑のこと、好きなの?」
ある日の、昼食の時間。
いつも一緒にお昼を食べる友人の言葉に、私の思考はしばらく停止した。
再開した思考でしばらく考えた私は、やっとその意味に気付き、笑顔で答えた。
「好きだよ。」
「...あのねぇ、鳥が好き、と同じ意味じゃないんだよ。」
彼女の言葉の意味が、わからない。頭の中が、ハテナだらけだ。私は首を傾げて、彼女を見る。
彼女はため息をついて、私を見る。
「だからさ、付き合いたいって、意味。」
「ツキアイタイ。」
そっからかよ、っと言って、彼女は天を仰いで、また私を見てくる。
「でも、あんたみたいなのが、実はモテたりするよね。今畑もだけど、中多だって、あんたのことめっちゃ気にしてるよ。」
キーンコーンカーンコーン...
タイミング良く鳴った予鈴が、どこか遠くで、聞こえた気がした。
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