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「すいません。緊張で鼻血が……」
紫色の鼻血だった。
「コイツなんなんすかッ。マジ、半端ないんすけどッッ」
俺は泣いた。
「うるさいぞッ。貴様ッ、それでも誇り高き同志かッ」
リーダーに、また怒られた。
でも、やっぱり気になるんだもんッ。
その時だ。
《バン》
銃声が轟く。
「何だ?」
俺はあわてて、周囲を見回す。
「ぐわッ」
リーダーが肩を撃たれてうずくまっていた。
何だ?
俺は銃を構えるが、
まるで俺を取り囲むかのように、幾つもの銃口が俺に向いていた。
数人の乗客が立ち上がって、銃を構えているのだ。
「ちくしょう。どういうことだッ」
俺が叫ぶと、
「インターポールだ。貴様らの計画は既に見抜いていた。この旅客機には、複数のインターポールが潜入していたんだ」
銃を構える1人が言った。
もしかしてこいつもインターポールのッ?
そう思いながら、俺はヤツを見る。
ヤツはガタガタ震えながら、
「ヤバい。恐怖で脱皮が始まっちゃうよ」
と、つぶやいていた。
「……………だから誰、オマエ……?」
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