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「博士、やっとあなたにこの姿を見せることが出来ました。さあ、立ち上がって、その足でこの地を感じて下さい。肩を貸しますので、さあ!」
若者と女性の肩を借りて立ち上がった
ギュッと草と土を踏みしめる音、感触
風が髪を揺らす
何かの花の甘い香り
自分を照らす陽射しの暖かさ
目に映る青い空
「ああ、これが地球…」
自然と涙が流れた
「ありがとう…みんな、ありがとう」
私の体から力が抜けていくのが分かった。
瞼がとても重くなってきた
「博士、ごめんなさい。あなたの時を止めるのも、時を再開させるのも、これが限界でした」
「そ…うか」
「でも、間に合って本当に良かった。博士、僕はあなたの子孫です。僕はあなたの夢を叶えられて、今とても幸せです」
その言葉は果たして博士に届いたのか、分からぬままに、博士は若者の腕の中で、長い長い生涯を終えた
幸せそうな笑顔で
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