2人が本棚に入れています
本棚に追加
「博士、博士」
女性の声で私はゆっくりと瞼をあげた
ここは?
沢山の花やみどりに囲まれた、優しいキラキラした陽射しがさす場所
見上げれば青い空
私はどこにいる?
いや、私は今まで何をしていた?
「博士、ご気分は?どこか苦しい所はありませんか?」
「え?あ、ああ、問題ないよ。それよりここは?」
「地球ですよ!博士」
女性とは別の、私の後ろにいた白衣の若者が答えた
「地球!?」
「そうです!博士の夢は叶ったのですよ!長い長い時をかけて」
若者は私の乗る車椅子をゆっくりと進めた
「長い、時?」
「そうです、博士はずっと冷凍カプセルの中で眠っていたのですよ」
そう言って、若者は私に数冊のノートを差し出した
最初のコメントを投稿しよう!