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6年生になるころには、すっかりお下げ髪がトレードマークになった。
ななこさんはいつのまにか大学生になっていて、もうセーラー服のお下げ髪のお姉さんではなくなっていた。
東京の大学に通うななこさんとは、通学の時間が違ってしまい、会うこともなくなったけど、ふと鏡に映る自分のお下げ髪を見たとき、憧れのお姉さんとの小さな共犯体験は、私の胸にささやかなトキメキを蘇らせるのだ。
今でも、街や写真や映像でお下げ髪の女の子を見ると、私の胸は少しだけ、キュン、とする。
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