毎朝

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そこで私ははじめて気づいたのだ。私以外にも動かなくなったアンドロイドが何体も新宿駅西口周辺にいたことに。 いつの間に精巧なアンドロイドがこれ程までに増えていたのだろう。 熱中症で搬送された人のニュースを見ていたが、あれもほとんどがアンドロイドだったのだろうと、搬送されながら気づいた。 私は工場に運ばれるのだろう。再起動できるかどうかは分からない。 搬送中の窓から見えた隣の車の中に、動かなくなった彼女がいた。 (終)
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