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「はっ」
莉那は飛び起きた。
そして辺りを見渡して、ほっと胸をなぜおろす。
そこは自分の部屋だった。
「なんだ、夢だったんだ。それにしてもリアルな夢だったなぁ。うわっ」
手に見覚えのある本を持っているのが見えた。
その瞬間、頭に激痛が走り、莉那は頭を抱えてそのままうずくまった。
「痛っ」
手から本が滑り落ちた瞬間、痛みが頭から消えていった。
「夢じゃなかったんだ……」
突然、青い本が勝手にパラパラとページをめくり出した。
(な、何?)
本から目を離さずに、莉那は後ずさる。
今度は本の中から白い煙が出てきて、182㎝くらいの顎に特徴のある、全身ピンクの服を着た男が現れた。
ピンクのシャツにピンクのスーツ。
そして、ピンクの靴。
(えーっと、突っ込みどころ満載過ぎてヤバい。青い本から何故にピンクマン?それも全身)
「痛いんだけど」
「え?」
「今、本を落としただろ」
「あぁ……」
「あぁ……、じゃねぇよ。おもいっきり頭を打ったじゃんか。こぶが出来たらどうしてくれるの?」
「ごめんなさい」
「まぁ、いいか。謝ったから許す」
ピンクマンは、にこりと笑って特徴のある顎をさらにしゃくらせた。
「で、君の願いって何なの?」
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