第1章

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「はっ」 莉那は飛び起きた。 そして辺りを見渡して、ほっと胸をなぜおろす。 そこは自分の部屋だった。 「なんだ、夢だったんだ。それにしてもリアルな夢だったなぁ。うわっ」 手に見覚えのある本を持っているのが見えた。 その瞬間、頭に激痛が走り、莉那は頭を抱えてそのままうずくまった。 「痛っ」 手から本が滑り落ちた瞬間、痛みが頭から消えていった。 「夢じゃなかったんだ……」 突然、青い本が勝手にパラパラとページをめくり出した。 (な、何?) 本から目を離さずに、莉那は後ずさる。 今度は本の中から白い煙が出てきて、182㎝くらいの顎に特徴のある、全身ピンクの服を着た男が現れた。 ピンクのシャツにピンクのスーツ。 そして、ピンクの靴。 (えーっと、突っ込みどころ満載過ぎてヤバい。青い本から何故にピンクマン?それも全身) 「痛いんだけど」 「え?」 「今、本を落としただろ」 「あぁ……」 「あぁ……、じゃねぇよ。おもいっきり頭を打ったじゃんか。こぶが出来たらどうしてくれるの?」 「ごめんなさい」 「まぁ、いいか。謝ったから許す」 ピンクマンは、にこりと笑って特徴のある顎をさらにしゃくらせた。 「で、君の願いって何なの?」     
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