迷子とか迷子じゃないとか。

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「……本当?」 「うん、本当。私、那智さんに助けてもらった事あるし」  助けたの俺じゃね? と言いたげな神威を無視して話は進む。 「千代ちゃん、私が信用出来るなら、那智さんも信用して?」  そう言われて、千代はやっと首を縦に振り世莉の後ろから出てきた。 「あのね? このままだとお鏡様が怒って、ママを食べようよ」 「え?」と聞き返す世莉に、千代は「みんなも食べられるとよ」と付け加えた。 「君は、未来が見えるの?」  那智の言葉に「ミライって?」と千代が聞き返す。 「これから起こること、だよ」  そう答えると千代は難しい顔をして「うーん」と唸った。
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