迷子とか迷子じゃないとか。

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「よう分からん。けど、たまに鏡がテレビみたいになる時がありようよ」 「それを君は信者の人達に教えてたの?」 「ううん、ナタクに言うと。それをナタクが伝えるとよ。ナタクが『言わんでも良いこともあるから』っち。見えん時でもナタクは見れって。でもお鏡様はいつもそれを見せてはくれんばってん、そう言うても、ナタクは無理矢理お鏡様持たせるとよ」 「……そう、それは嫌だったね」  そう言って那智が頭をそっと撫でると、千代は素直にコクンと頷いた。 「信じるのか?」  神威の質問に那智は「勿論」と薄く笑う。 「それで、千代ちゃんはどうしたいの?」  那智にそう聞かれて、千代は世莉を見上げた。 「世莉姉ちゃん、助けて」 「……え? え!? 私も!?」  いや、確かに最初に出会ったときもそう言われたが……。
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