迷子とか迷子じゃないとか。

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「これで大丈夫。あとこれ、護符ね。いざという時は守ってくれるから」 「な、なにから!?」 「ふふ、なんだろうねぇ?」 「那智さん!?」 「那智!」  世莉ではなく、神威の声に彼がコクリと頷く。 「いい? 千代ちゃん。世莉ちゃんを守ってあげて、ずっとそばにいるんだ」 「わかった!」 「隠れるよ、神威」 「え? えぇ!?」  世莉があたふたしている間に、二人はバスルームに。そして、部屋のチャイムが鳴らされた。 「──だっ、誰ですか!?」  ここを知ってるのは那智だけのはずで、その那智も部屋にいる。そうなると、訪れるのはホテルの従業員くらいのはず、なのだが……。
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