潜入捜査をするとか、しないとか。

17/48
前へ
/388ページ
次へ
 そこにはナタクが居て、彼は少し驚いてそれからクスリと笑った。 「世莉ちゃん、寝癖」 「え? あっ、起きたばっかりでっ!」 「うん、そうみたいだね。顔を洗ったらこの廊下の突き当りの階段を降りて? そこでみんな朝食を取るから」 「あ、はい……、って、朝食までご馳走にはっ、私、近くのコンビニでっ」 「何言ってるの、お客様なんだから気にせずおいで。あ、行きにくかったら迎えに来ようか?」  その提案に、世莉がブンブンと首を横に振ると、ナタクは「じゃ、直ぐにおいでね」と残してドアを締めた。 「髪……」  言われたことを思い出して、自分の髪を触り鏡の前へ。確かに寝起きなのがバレバレな頭に苦笑いしながら、支度を始めた。
/388ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2238人が本棚に入れています
本棚に追加