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「ちょっ、神威! こんな子供にそんな言い方って」
「で、逃げてどうする気だ? 母親は教団に居るんだろ? 祖父のところに預けても親権を盾にすぐに連れ戻される。なにか考えがあるなら聞こうか?」
「……」
あるはずがない。咄嗟に逃げただけで、その後のことなんて考えてる余裕もなかったのだから。
「お前にないならコッチに聞こうか? おい、ガキ。どうやって助けてもらう気だ?」
「かっ、神威っ」
「そもそも助けるってなんだ? お前の母親は自らその教団に入ったんだろう? あぁ、お鏡様を助けろってことか? それなら助けてやる。お前が俺のところまで持ってこい。そうすればちゃんとお鏡様は祀ってやるから」
「神威っ!」
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