2238人が本棚に入れています
本棚に追加
震える千代を庇うように抱きしめて、キッと神威を見上げる。
「子供相手になんでそこまで言うの? きっと逃げ出してくるだけでも、凄く勇気のいることだったのに!」
「はぁ? 子供ならなんでも許されるのか? 御神体を盗むことも?」
「そ、そうじゃないけど、この子だってなんとかしようと……、そうよ! なんとかしようと助けを求めたんだから、それに答えるべきだと思うの!」
「どうやって?」
「え?」
「だから、どうやって?」
「……それは」
そしてまた振り出しに戻る。のだが高校生二人に出来ることなんて限られている。
そもそも日帰りの予定だったのだから、これからどうするかなんて──。
最初のコメントを投稿しよう!