6章 復讐者

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ふらつく身体で頭が不明瞭になり、意識が飛びそうになりながらも、私がこうしている間に、イチジクさんと雪洞さんは悠也の攻撃を避け、弾き返している。先程の黒い瘴気に二人が当たったらまずいのに。 雪洞さんの手にあるのは、私が落としたナイフ。術が仕掛けられているナイフだ。それを使って弾き返している。イチジクさんは、炎で敵の瘴気を包み、弾き返している。 長くは持たない。 「こっくりさん、こっくりさん、おいでください」 一人でやってはいけない占いの儀式。何故、やってはいけないのか。 床に置いた紙の上に十円玉。必要なものは、最低限で随分とお粗末な降霊術になってしまっているけれど、これで大丈夫なのか? 不安だけど、試してみるしかない。 はい、の方へと移動する十円玉に胸を、撫で下ろし、私は問いかける。 「天月様は、ここに来てくれますか?」 一度考えてみたことがある。こっくりさんはどこまでこちらのことを把握しているのかと。もしかしたら、何も分からないままお告げを求められているかもしれない。 もしそうなら、この問いかけが一番正しい。 こっくりさんが天月様だと過程したら。 はい、の上から十円玉はピクリとも動かない。これは、承諾したということで良いのか。 不安に指先が震える。
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