探して

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廊下を出て、気まずくなった空気を書き消すように私はいった 「わ、忘れよ!!うん!」 奈々はそれに答える 「そ、そうだね…」 私は平常心を装って奈々に聞いた 「次ってどこだっけ?」 奈々はこう答える 「確か、デジタルの場……だよね」 下がったテンションを取り戻すように私は答えた 「うん、行こっか!」 私たちはその後、無言でパソコン室にいった 流石にあのテンションから上げるのは無理がある 「ここには七不思議あるの?」 気になって奈々に聞いてみた 「うん…あるよ 夜中にパソコン起動すると引きずり込まれるって話」 間違って起動ボタンを押したノートパソコンを慌てて閉じる 「や、やめとこう…? それはなんか、本当の気がする」 奈々は慎重に探しながら答えた 「うん、やめといたほうがいいね 探そうか」 探していると、机のしたから何か出てきた なにこれ…? ぬるぬるしてて気持ち悪い…… 床にベットリ何かがついてる その上に何かが張り付いてとれないようだ もしかして… ひ、左腕……? 私は勢い良く腕を戻した それに気づいたのか、奈々が話しかける 「どう……したの?」 私はそれに気づいて答える 「何?奈々?」 奈々は私の手を指差した 「渚……手に……」 ゆっくりと手をあげてみる 「え……?」 両手を見ると血がベットリついていた 「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 え?何? だって、私、なにもしてない・・・よ? な、なにもして………ないはず 「そこのしたにあるの?」 奈々は机の下を指差しながらそう聞いてきた 「う、うん…張り付いて取れないけど……」 震えながら答える私に奈々は平常心で告げた 「わかった」 奈々は真顔で私をどけて、机のしたにあった左腕をとった 「…行こっか」 なんかおかしい 奈々はこんなやつだったっけ? ………… 気のせいかな 奈々を責めるなんてどうにかしてるのかもな
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