探して

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「つ、次、どこだっけ」 苦笑いしながら私は聞く 「先者の場」 顔が見えない 低い声 「…ねぇ、奈々」 怖くなって私は聞いてみることにした 「何?」 立ち止まって奈々は振り返る 「本当に奈々?」 ……お願い、答えて 「何言ってるの?私は私だよ?」 普通の顔でそう言われて私は証拠もなく何も言えなかった 「……そっか」 私は半信半疑で奈々の後へついて行った 私たちは職員室に向かった 担任の机が赤くドロドロした液に埋もれている 吐き気がする 早く出たい そういう気持ちがよりいっそう募る 私は担任の机の引き出しを開けた ……… 案の定入っていた ……右足だ 「見つけたの?」 7から急に話しかけられて後退りした 「うわあぁぁぁ!!?? び、ビックリしたあー!」 月の逆光で奈々の顔が見えない ……なんか怖い 「行こう、じゃあ」 奈々がそう言う 「う、うん」 私は奈々に差し伸べられた手を引いた 私たちは次の場所を目指すことにした
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