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すうすうと寝息をたてる貴子。その横顔を眺めながら、横に座って自分もコタツに入りこむ白井。
「ありがとう……貴子」天板の上に貴子と向き合うように顔を乗せる白井。
少しの間、貴子の顔を見つめていた。
―――俺も好きだ。何度言っても言いたりないほど。キミが好きでたまらない。
貴子の頬が優しい色の夕焼けみたいに染まっている。
―――俺は、キミが傍にいてくれさえいれば優しい気持ちになれる。それに……こんなに胸が高鳴る。
白井は、息をついて顔を上げた。貴子の手が前に酔っ払った時と同じように宙をさまよう。
「ここにいるよ」白井の大きな手が貴子の手を優しくやんわりと包み込んだ。安心したようにわずかににっこりと微笑んだように見える貴子。
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