第一話 岩の下

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第一話 岩の下

 関東地方、山の近くの村に住む内山さんから聞いた話しだ。  今年で42歳になる内山さんは中学生の頃に近くの山に流れる沢でよく魚を捕っていたという、ウグイやヤマメ、テナガエビにモクズガニ、ときにはウナギも捕れた。捕った魚は食卓に並ぶ、実益を兼ねた遊びである。  魚捕りは友人を誘って三人ほどで行くのだが連絡が付かない事も多く、内山さん一人だけで行く事も多かった。  隣の家まで数十メートルは離れているという田舎だ。今のように携帯電話やスマホなどは無く、連絡は家にある固定電話を使うか公衆電話しかなかった。田舎の村だ。公衆電話など公民館の前にしかない、しかも内山の家からは500メートル近く離れている。なので連絡は自然と家にある固定電話だけとなる。  中学3年生になった春の事だ。内山は一人で魚捕りに向かった。 「相津は大変だなぁ、今年から塾通いだ」  普段遊んでいる友人の一人が進学校を目指しているらしく中学3年生になってからめっきり遊ぶ回数が減った。  他の友人とも連絡が取れずに今日は一人で山へ行く事にしたのだ。 「受験ねぇ……中3だから仕方ないか」     

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