第七話「仮面王子と高飛車姫」

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「そうなんだ……って、今なんて言ったの!?」 「え?」 「今確かに、好きな子って!」  奏助が何気なく呟いた一言に、思わず興奮した亜利紗が上体を起こす。  すると挿入した自身を強い力がキュウと締め付け、奏助は「はう!」と情けない声を上げた。 「ちょ、勘弁して……。俺今、危うくイッちゃうところだったよ……」  奏助は起き上がりかけた亜利紗の肩を押して倒し、おもむろに体の下の細すぎる腰を掴んだ。 「ちょっと大人しくして。あーもう、ヤバイ。こんな綺麗で可愛くて男前な性格の上に、ボディも最高とか。俺、本気で惚れそう……」 「え……」  思いがけない言葉を聞いて、亜利紗は真っ赤になって絶句した。  その照れた顔もまた可愛くて、奏助は自然と笑顔になった。 「でもそうなったら覚悟してね。本気出したら俺、多分すごく鬱陶しい男になると思うから」 「……今まで、誰かに本気になったことあるの」  奏助はニッコリ笑って、「基本、いつも本気だよ。ただ諦めは早かった」と言った。 「じゃあ、もしお祖父様に交際を反対されたら、私のことも諦めちゃう?」 「……それで諦めるようなら、こんなことしないよ」     
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