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「そうなんだ……って、今なんて言ったの!?」
「え?」
「今確かに、好きな子って!」
奏助が何気なく呟いた一言に、思わず興奮した亜利紗が上体を起こす。
すると挿入した自身を強い力がキュウと締め付け、奏助は「はう!」と情けない声を上げた。
「ちょ、勘弁して……。俺今、危うくイッちゃうところだったよ……」
奏助は起き上がりかけた亜利紗の肩を押して倒し、おもむろに体の下の細すぎる腰を掴んだ。
「ちょっと大人しくして。あーもう、ヤバイ。こんな綺麗で可愛くて男前な性格の上に、ボディも最高とか。俺、本気で惚れそう……」
「え……」
思いがけない言葉を聞いて、亜利紗は真っ赤になって絶句した。
その照れた顔もまた可愛くて、奏助は自然と笑顔になった。
「でもそうなったら覚悟してね。本気出したら俺、多分すごく鬱陶しい男になると思うから」
「……今まで、誰かに本気になったことあるの」
奏助はニッコリ笑って、「基本、いつも本気だよ。ただ諦めは早かった」と言った。
「じゃあ、もしお祖父様に交際を反対されたら、私のことも諦めちゃう?」
「……それで諦めるようなら、こんなことしないよ」
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