第七話「仮面王子と高飛車姫」

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 奏助はクスクス笑いながら、「まだ痛い?」と訊ねた。 「うん……ジンジンする……。だけど、入った時が一番痛かった……」  恥ずかしさに相手から目線を逸らし、亜利紗は小さな声で答えた。 「これから俺、動くけど。いい?」 「動くと痛いの」 「多分ね」 「うう……」  亜利紗は悲痛な顔で呻き、「いいよ……。それしないと、奏助さんイケないんでしょ。我慢するから、さっさと終わらせて……」と投げやりに答えた。  奏助はクスクス笑いながら、「いや、俺はしばらくこのままでもいいけど。長引くと亜利紗ちゃんが辛くない?」と言った。 「動かないと終わらないの」 「そうだね。動かないでいたら、三〇分くらいこのままかもね」 「さん、じゅっ、ぷん!!」  亜利紗が絶叫し、奏助は我慢できずにプーッと盛大に噴いた。 「……ちょっと。この体勢で爆笑するとか、失礼すぎない?」 「うん、ごめんね。でもなんか、処女の子としたのは初めてじゃないけど、こんなに面白い反応は初めてで……」 「ちょっと! 謝りながらもっと失礼な発言してるんだけどっ!!」  繋がったまま怒鳴る亜利紗に、奏助は笑いすぎて目尻に涙を浮かべながら、ヨシヨシとその頭を撫でた。     
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