夏の日の思い出

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目が覚めたのは、朝日が差し込んでくる時間だった。 顔に直接朝日が当たり、暑いのに加えて、目を開けられなくなる。 「ねえ、そこのお兄ちゃん」 不意に縁側の方から聞こえてきた声に驚き、上半身を起こす。 そこには、小学校高学年、恐らく小四か小五あたりの男子が立っていた。 「なんだ」 自分でも情けないなと思うほど間延びした声で返事をすると、その男子の目が輝いた。 「お兄ちゃんは、どこから来たの?」 「東京だけど?」と覚醒し始めた頭ですぐに答えるが、彼はぴんと来ないようで、首を傾げた。 「お兄ちゃんは、どこか遊びに行かないの?」 少し悲しそうにそう言う男の子。 「行かない。面白い場所なんてないだろ」 すると、男の子は笑顔を浮かべ、 「それじゃあ僕が案内してあげる!」 そう元気よく言うと、私の腕を掴んで外へと飛び出した。
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